ダイエット:低炭水化物ダイエットへの警鐘

つまるところ、体重増加はカロリー摂取の数値とは全く、もしくはほとんど関係なく、体内でカロリーがどのように使用されるかだけに左右されることになるわけです。

※評言社 低炭水化物ダイエットへの警鐘 T-コリン・キャンベル/ハワード・ジェイコブソン著 鈴木晴恵訳 P51より引用

こんにちは。読書@toiletです。

読書@toiletの読書日記も兼ねて読んだ本の紹介させていただいてます。

低炭水化物ダイエットへの警鐘

本書は以前、記事にした「食事10割で体脂肪を燃やす オトナ女子のための食べ方図鑑」と一緒に手に取ったものです。

参考 記事はこちら↓

食事10割で体脂肪を燃やす、オトナ女子のための食べ方図鑑の感想を書いています。

正直、内容をほとんど見なかったため、開いてビックリしたのですが、バリバリの栄養学についての研究書でした。ページ数自体は少ないのですが、難解で読了するのに大変な時間がかかります。そして時間をかけても、あまり内容を理解できませんでした。ダイエットを始めようと思う人には、向かないですね。というか、はじめから誰も手に取りませんか。。。。

従って内容の理解が間違っているかもしれないのですが、せっかく頑張って読んだので、備忘録的に記事にしておきたいと思います。

正確な情報が知りたいという方は、本記事ではなく、別の方法で情報収集されることをお勧めします

低炭水化物ダイエットは良くない?

タレントや著名人のビフォー・アフターのTVCMで有名な「ライザップ」も、広義の意味では、この「低炭水化物ダイエット」を取り入れているようですね。筆者は残念ながらダイエットは必要なく、また炭水化物である「ごはん(お米)」が大好きなため、全く興味はありませんが、TVCMを見る限りは効果があるようです。しかし本書は、その書名の通り「低炭水化物ダイエット」はよろしくないと警鐘を鳴らしています。

低炭水化物ダイエットは痩せるか?

本書でも短期間であれば、低炭水化物ダイエットは痩せると書かれています。筆者は全く知らなかったのですが、この手法(低炭水化物ダイエット)は、米国で1980年代に定着してきたダイエット法とのこと。従来のダイエットは、厳しい食事制限(主に脂質の制限)によるものが主流でしたが、炭水化物(糖質)を大きく制限するだけで、脂質を特に制限しない、つまりお肉や揚げ物など、ダイエットでは真っ先に制限されてきた食事内容もOKとなることから、画期的な手法だったようです。

繰り返しますが、低炭水化物ダイエットは痩せるか?との問いに、本書は「短期間では効果があった」と述べられていました。

低炭水化物ダイエットの影響

では、なぜ本書では「低炭水化物ダイエット」を危険視しているかというと、体重の減少はあくまで短期間のものであり、長期間に渡り極端な糖質制限、つまり低炭水化物ダイエットを続けた際、体重が減少したままであることが保証されない。また健康状態が悪くなることを上げています。

書かれている内容は「保証されない」のであって、長期間続けるとみんなリバウンドしたわけではありません。

いや、どんなダイエット法でも、その効果を保証するものなどないでしょう。否定をする根拠としては、ずいぶん弱いなと。

ただ「健康状態が悪くなる」については、根拠があり、過去の実験を元に「便秘」「頭痛」「口臭」「筋肉の痙攣」「下痢」「全身虚弱」「発疹」などの症状が、脂質制限によるダイエットを実践した被験者と比較して、かなり顕著に出ているようです。

筆者は、ダイエット自体が健康に悪いと考えているので、当たり前だろうという感想しか持ちませんが。

素晴らしい食事?「PBWF」:

本書では低炭水化物ではなく、むしろ「高炭水化物」の食事を推奨しています。その食事法が「PBWF」=プラントベースドホールフーズ=植物由来の自然食品だそうです。

筆者は全く聞いたことがありませんでしたが、天然の形状にできるだけ近い植物由来の食品のことを指すようです。

幅広い種類の果物・野菜・穀物・ナッツなどです。天然の形状にできるだけ近いものなので、精製された食品はダメです。白砂糖・白い小麦粉もダメです。人体が消化できない食品添加物、保存料、その他の化学物質もダメ。オリーブ油、ココナッツ油もダメ。食事の内、動物由来の素材は、最低限に制限されます。菜食主義者の食事内容と近いようですね。ここまで制限すれば、高炭水化物だろうが何だろうが、痩せるのは当たり前でしょう。そもそも、ある程度の量を食べても、摂取カロリー自体が非常に低く抑えられるはずです。

PBWF=プランドベースドホールフーズの効果:

PBWFには、ダイエット以外にもすごい効果が紹介されています。いくつかの症例が載っていますが、1例をあげると「肺がん」に効果があったとのこと。

この手のアガリスク茸に代表される、この手の健康本は10年ほど前に多数出版されていた記憶があります。筆者は、まったく効果がないことはないと思いますが、がんと食事の因果関係が立証されていない以上、無責任に推奨するのはいかがなものかと思っています。

簡単に効果を紹介しますと。余命半年~1年と医師に宣告を受けた患者が、PBWFに基づいた食事療法で肺がんを克服し、その度に、気の緩みもあってか、動物由来の食事も取るようになり再発し、またPBWFに基づいた食事療法でがんを完治させるという事例です。もちろん、同時並行で抗がん剤治療や放射線治療も行っていますが、これらの化学療法では治りきらなかったがんが完治しています。

PBWFが流行らないわけ:

本書の著者は、場合によっては奇跡とも言える効果を発揮する食事法=PVWFが広く実践されず、長期的視点では明らかに健康を害する低炭水化物ダイエットが流行する背景には、政治的・経済的な理由があると述べています。すなわち、低炭水化物ダイエットは、肉や揚げ物を制限しないため、畜産業やその業界に利益をもたらすします。だから、政治家もメディアも推奨しやすい背景があるとのこと。

筆者も、そのような理由は一理あると思いますが、最大の原因はPBWFの実践が困難だからだと思います。ひどく単純な理由ですが、精製された小麦粉や白砂糖がダメとなると、ほとんどの食品を口にできません。都市部での生活は困難です。もはやPBWFを実践するには、農家になって自給自足をするくらいでないと難しいでしょう。

カロリー計算は意味がない

筆者は本書を読んでいて「学者が根拠に乏しい理想論ばかり述べている、何とも無意味な本だなぁ」と思いました。がんが2度も再発し、完治した事例が出てきた時は泣きたくなりました。読むのを止めようかと思った次第です。

ただ1点、興味深い記述があります。それが「カロリーの総摂取量と体重増加は関係ない」という考え方です。筆者も食品のカロリー計算は、常々疑問に思っていました。

カロリーとは熱量の単位ですが、食品は体内で燃焼しエネルギーになるわけではありません。従って2,000Kcalの食事で、そのまま熱量が身体活動のエネルギーに変換されるとは考えにくいのです。本書の中でも、カロリーの総量ではなく、カロリーがどのように体内で使われていくか?が重要と述べられています。つまり、摂取したものが即座に、身体活動や生命活動、例えば体温上昇に使用されるカロリーであれば、多くとっても体重増加にはつながらない。しかし摂取したカロリーが、体温上昇などの身体活動や生命活動に使用されること無く、脂肪として保存されるものだと、そのまま体重増加につながるというものです。

残念ながら本書では、どのような食品から摂取したカロリーが即消費されるもので、逆に蓄積されるものはどんなカロリーか?に関しては書かれていませんでした。「ここが一番知りたいところじゃん!」という部分が抜け落ちていまして。。。低炭水化物ダイエットを否定する根拠といい、カロリーにおける記載といい、肝心な部分の記述がないのが本書の特徴です。とにかく食事における厳密なカロリー計算は、あまり意味はなさそうです。

以上、日本人のダイエットは、取り敢えず和食にして、米と味噌汁・漬物、が一番いいんじゃないの、というお話でした。

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