こんにちは。読書@toiletです。
読書@toiletの読書日記も兼ねて読んだ本の紹介させていただいてます。
今回は、紹介しきれなかった、伊坂幸太郎先生の「死神シリーズ」の名言をまとめてみたいと思います。
以下、
死神の精度より
参考 死神の精度の記事はこちら↓
「死ぬというのはそういうことだろ。生まれる前の状態に戻るだけだ。怖くないし、痛くもない」
※文春文庫 伊坂幸太郎著 死神の精度 P10より抜粋
名言①:死神の千葉さん 「死=生まれる前の状態に戻るだけ」というのは納得できますが、それでもやっぱり怖いです。。。
「あんなにたくさんの人がいて、人間のことで悩んでいる奴は、たぶん一人もいない」
「馬鹿じゃねえの。みんな悩みばっかだって」
「自分のことで悩んでいるだけだ。人間のことで悩んではいない」
※文春文庫 伊坂幸太郎著 死神の精度 旅路を死神 P223より抜粋
名言②:死神の千葉さん 代議士・行政官の皆さん。聞こえていますか?
「どうして人間は、自分のことを知らないんだ?」
※文春文庫 伊坂幸太郎著 死神の精度 旅路を死神 P256より抜粋
名言③:死神の千葉さん 知っているつもりなんですが、いつまでたっても自分のことはわからないものなのです。
「『その人たちは死んだの?』ってね、そう言ったの」
聞いていた老女が鋏を動かしながら、小さく笑った。
「幸せか不幸かなんてね。死ぬまで分からないんだってさ」
※文春文庫 伊坂幸太郎著 死神の精度 死神対老女 P290より抜粋
名言④:お客さんの竹子さん どんなに幸せでも棺桶に入るまでは、何が起こるか分かりませんからね。
「そりゃ、死ぬのは怖いけどさ」と恐怖の欠片も滲まない口調で続け、「もっとつらいのは」と首を振った。「まわりの人間が死ぬことでしょ。それに比べれば自分が死ぬのはまだ、大丈夫だってば。自分の場合は、悲しいと思う暇もないしね。だから、一番最悪なのは」
「最悪なのは?」
「死なないことでしょ」
※文春文庫 伊坂幸太郎著 死神の精度 死神対老女 P316より抜粋
名言⑤:老女の新田さん こういう考え方は新鮮ですね。長生きばかり望むのも、どうかなぁと考えさせられました。
「人間というのは、眩しいときと笑う時に、似た表情になるんだな」
※文春文庫 伊坂幸太郎著 死神の精度 死神対老女 P336~337より抜粋
名言⑥:死神の千葉さん いや、何か含蓄のある言葉なのですが、ちょっと深すぎて筆者は消化しきれていないのですが
死神の浮力より
参考 死神の浮力の記事はこちら↓
ほかの同僚が、楽をするために手を抜くのを見るたび、「大変さのない仕事は、仕事とは呼べない」と思わずにいられたなかった。
※文春文庫 伊坂幸太郎著 死神の浮力 P38より抜粋
名言⑦:死神の千葉さん 幻冬舎の見城徹さんも同様の発言をされていらっしゃいましたね。というか書名ですか。「憂鬱でなければ仕事じゃない」
「生き物はみんな死にます。千葉さん、それくらいは知っています」
「そうか。分かっているのか」千葉さんは、僕の返事を信じていないようでもあった。
「そのことを本当に知っている人間は、あまりいないからな」
※文春文庫 伊坂幸太郎著 死神の浮力 P118より抜粋
名言⑧:死神の千葉さん 知っていることは間違いないのですが、考えるとやっていられないので、普段は忘れているだけだそうです。
「『もし一週間の生涯なら、ささげるべきであるならば、百年でもささげるべきである』」
※文春文庫 伊坂幸太郎著 死神の浮力 P208より抜粋
名言⑨:作家の山野辺さん パスカルの言葉だそうです。パンセに載っていたとのこと。
「実際には銃を所持すると、それで自殺のリスクがぐんと上がる」
※文春文庫 伊坂幸太郎著 死神の浮力 P227より抜粋
名言⑩:死神の千葉さん 衝動的に自殺へ走ってしまった場合、結構しくじって未遂に終わることもあるとのことですが、銃を使うケースでは、ほぼ未遂にならないからだそうです。
「確かに人は、自分で運転する車のほうが、飛行機よりも安全だと思いがちですしね」
「まさにそうだ」私は、山野辺を指差す。「車の事故はしょっちゅう起きている。びっくりするぐらい頻繁に、だ。それに引き替え、飛行機の事故は、死亡事故はほとんど起きない。にもかかわらず、人間は飛行機よりも、自分の運転する車のほうが安全だと感じる。なぜか分かるか」
「自分でコントロールできるから」
私はうなずく。「買い被りすぎなんだ」
「買い被りって誰をですか」
「自分を、だ」
※文春文庫 伊坂幸太郎著 死神の浮力 P229より抜粋
名言⑪:死神の千葉さん 自分をコントロールすることは難しいですね。他人と同じくらい自分も信用ならないかもしれません。
「おまえは、お化け屋敷が怖くて、入り口の前でしゃがみ込んでいてな」
「しゃがみ込んでいたかどうかは」言い返したところで、僕の頭の中で、当時の記憶の輪郭が太くなった。僕はその時、友人たちが次々、先に行く中「怖い」としゃがみ、動けなくなった。
「俺は仕方ないから、先に入ってやった」
あの時の父はこう言った。「じゃあ、俺が先に行って、怖いかどうか見てこよう」
「それがどうかしたわけ」僕が訪ねると父は、「あれと同じだと思ってな」と言い、優しい顔つきになった。
「同じ?遊園地と何が?」
「怖くないことは分かっているんだ。おまえが怖がる必要はどこにもない」
「え」
「だから」父は続けた。
「だから?」
「先に行って、怖くないことを確かめてくるよ」
※文春文庫 伊坂幸太郎著 死神の浮力 P489~490より抜粋
名言⑫:山野辺のお父さん 親が先に死ぬ意味が分かった気がします。筆者も愛おしい人に死ぬ前に言えるとカッコイイなと思いました。
いかがでしたでしょうか?
なにせ、死神の話なので「死生観」に偏ってしまいましたが、何となく教訓めいたことを行ってくれている気がします。
伊坂幸太郎の死神シリーズ、ぜひ読んでみてくださいね。