不動産:不動産業界の人だけが知っている 新築マンションを買わないほうがいいワケ

「損得勘定より『どう生きるか?』でしょ?だから、そんな生き方を実践するために、『直感力』を磨こうよ。そうすれば今よりも自分らしく、経済的にも豊かなライフスタイルになるはずだ」。

※扶桑社新書 不動産業界の人だけが知っている 新築マンションは買わないほうがいいワケ 城戸輝哉著 P218~219より引用。

こんにちは。読書@toiletです。

読書@toiletの読書日記も兼ねて読んだ本の紹介させていただいてます。

新築マンションは買わないほうがいいワケ

「2025年 東京不動産大暴落」の記事でも同じことを感じたのですが、不動産関連の書籍では、手にとってしまうタイトルが多い気がします。

参考 2025年 東京不動産大暴落の記事はこちら↓

榊淳司 著 「東京不動産大暴落」を読んだ感想を書いています。

本書は「スマサガ不動産 株式会社」という会社のCEOである、城戸輝哉さんによる新書ですが、まず著者紹介の欄に心を奪われました。

城戸輝哉(きど てるや)

スマサガ不動産CEO、建築・リノベーションプロデューサー、不動産コンサルタント。1970年、広島県生まれ。培ってきた建築設計と不動産仲介スキルを駆使して、「本当にユーザーの立場に立って考えるとは何か?」、そして、「ウソをつかない住まい探しの会社とは何か?」を追求するため、2004年、スマサガ不動産を立ち上げる。ワンストップで中古物件の選定からリノベーションの設計まで相談に乗りながら、仲介やモノづくりだけで終わることなく、クライアントの人生に革命を起こす体験価値を提供することが信条。営業マンを一切在籍させず、チラシにも物件情報の広告にも一切頼らず、口コミとホームページのメッセージだけでクライアントが集まる専門家集団として不動産業界で大きな注目を集める。

※不動産業界の人だけが知っている 新築マンションは買わないほうがいいワケ より引用

ウソつかないで、ユーザーの利益を最大化させるためにビジネスをする。更にいわゆる不動産業だけにとどまらず、不動産購入の先にあるもの、まで見据えていらっしゃる。広告も営業も一切しないとは、、、確かに広告や営業をするとウソをつくまではいかなくとも、多少「話を盛る」くらいは有りがちですから。

本書はタイトルだけでなく、著者の仕事に向き合う姿勢や、「不動産購入は手段であって、その先に目的がある」という主張が一貫して語られており、著者紹介の文章が全くウソでないことがわかります。また内容にも大変に感銘を受けました。

不動産は育てるもの

本書では、その書名の通り新築マンションの購入をお勧めしていません。もちろん経済的合理性の面から言及される部分もありますが、筆者は「不動産は育てるものだ。という著者の考え方に合致しないから」と理解しました。

筆者は本書を読むまで、不動産とは(この場合はマンションですが)「なるべく立地条件の良い場所にある物件を、なるべく低い価格で買えるかどうかが全て」と認識していました。もちろん、これは不動産購入における原理原則なので間違いではないのですが、そうそう好立地の物件が安く買えるわけはありません。従って、不動産投資のプロや成功者を除く、筆者のような素人には、ほとんど机上の空論となります。

しかし、「まずまずの立地条件の不動産を、まずまずの価格で購入し、頑張ってメンテナンスして資産価値としての下落幅を最小限に抑える」ことは、頑張れば実行可能な気がします。

本書によると、もちろん理論値ではありますが、立地条件がまずまず良い・まずまずの価格で市場に出てくる物件は、新築マンションより中古マンション、なかでも築35年程度の中古マンションが良いようです。

立地条件は一般的に古いマンションの方が良い:

立地条件については、中古マンションの方が新築マンションより良いことは自明ですね。基本的に新しく鉄道の駅が出来る、新たに湾岸を埋め立てるなど、規模の大きい都市開発がないと、立地条件は変わりません。マンションは好立地の土地から建設が進むため、古いマンションほど立地が良い、つまり利便性が高い場所に建っているのは自明です。

リノベーションで住みやすい物件へ:

中古マンション、しかも建ててから35年も経過したマンションは内装は老朽化しています。従って快適に住むにはリノベーションが必要になりますが、本書ではリノベーションをなるべく不動産業者任せにしないことにポイントが置かれています。やや極端な事例ですが、あるフランス人が中古物件をリノベーションする際、水道管など絶対に自分ではできない部分のみ業者に任せ、あとの壁塗りや造り付けの家具などは、全て自分の手作りで対応したものが紹介されていました。中古物件がちゃんと流通するようになってきた現在では、高品質の建材もホームセンターなどで手に入るようになってきており、何年もかかるかもしれませんが、その気になればDIYでも出来るそうです。このように「誰かに作られたもの」を買うのではなく、自分の思った通りに、便利だと考えたとおりに作り変えた方が、住んでいて楽しそうですし、「価値観が同じような人」には、平均的で特徴のない中古住宅に比べて個性が出るため、資産価値を上げることができるかもしれません。

ほぼ全てをDIYで対応するのは、極端な事例としても、「不動産を育てる」ということは、自分でしっかり考えて、自分の労力(DIYだけでなく情報収集などの頭脳労働を含む)を使って住みやすい住居を作ること、と理解しています。

お得な物件はそもそも一般には出回らない

これは既に周知の事実なのかもしれませんが、そもそもお得な物件が、一般に出回ることは、まずないとのこと。不動産は売りに出されると、登録業者全てが閲覧可能な情報システム(レインズ)で、不動産業者のみが見れる状態になるそうです。そこで「これは明らかに相場より安いでしょ!」という物件は、不動産業者間で売買されるとのこと。その割安不動産を取得した業者は、リノベーションをした上で十分な利益を上乗せして、一般向けに販売するそうです。まぁ、これは特に悪いことではなく、それがお仕事なので当然のことだと思いますが、「少しでも不動産を資産化したい」と考えるのであれば、やはり、不動産業者の言いなりになってしまう行為は、得策ではなさそうです。

1980年代のように不動産が何もしなくても、どんどん上がっている時代では、とにかく買ってしまえば、後は何もしなくても良かったのかもしれません。しかし、局所的に不動産価値が高騰している部分もありますが、基本的には上がりにくい現在において、「誰が見ても良い部件」を取得・維持することは、一般人には難しいかもしれません。不動産を資産として機能させるには、少数でもいいので「自分と同じような価値観を持つ人にとって良い部件」を目指した方が良いのではないでしょうか。そのためには、周りの人と同じ方法ではなく、自分で考えた方法で取得・維持をしていく必要がありそうです。

以上、筆者は不動産を資産として機能させたいのは山々ですが、取得する元手がないので、本書を読んでもあまり意味がなかったなぁ。。。というお話でした。

■作品;「不動産業界の人だけが知っている 新築マンションは買わないほうがいいワケ」

■著者;城戸輝哉

■刊行;2016年2月

■版元;扶桑社新書

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