イケダハヤト「なぜ僕は『炎上』を恐れないのか」を読んで、「炎上」って悪いことか?少し考えてみた。

一歩立ち止まって考えてほしいのですが、「本音を語って炎上すること」って、本当に悪いことなのでしょうか?あなたはどう思いますか?

※光文社新書 なぜ僕は「炎上」を恐れないのか イケダハヤト著 P148

こんにちは。読書@toiletです。

読書@toiletの読書日記も兼ねて読んだ本の紹介させていただいてます。

なぜ僕は炎上を恐れないのか

本書は、ブロガーとして有名な、イケダハヤトさんの著作です。

以前「まだ東京で消耗してるの?」の記事も書いていますが、イケダハヤトさんの作品はタイトルがいいと思います。

思わず手にとって、「誰が書いてるのかな?」と確認すると、あぁイケダハヤトさんなんだ~と、ちょっと腑に落ちました。

参考 まだ東京で消耗してるの?の記事はこちら↓

イケダハヤト 著「まだ東京で消耗してるの?」を読んだ感想を書いています。

炎上ってなんだ?

最近の炎上事例では、杉田水脈議員の論文解釈を巡る、新潮45の騒動が強烈でしたね。炎上という現象は大きく2つに分けることができると思います。

行動報告による炎上

芸能人のSNSや、一般人が「バイト先の飲食店で冷蔵庫の中に入って写真撮った」など、

「今、自分こんなことしてるよ!」

と社会に発信したところ、反感を買ってしまい、SNSもしくはWEB上で、集中的な批判にさらされるパターンです。

芸能人の場合は、「そこまで叩くことはないだろう?」といったことまで批判されることもあり、ある程度のやっかみが含まれていると思うので、ちょっと例外でしょうか。

ただし、一般人の場合は、あまりに常軌を逸した行動に対して、注意喚起を行う、社会の自浄作用という側面もあると思います。

主張展開による炎上

社会に存在する一定の価値観に、異なる価値観の立場から一石を投じる。

そうすることで議論が深まり、それぞれ対立する価値観の立場からの主張を出し尽くすことができます。

テーマにもよりますが、その際、最終的に「どちらが正しい」といった結論は出ないことが多いです。裁判ではないので。

この議論をする過程で炎上が起きます。WEB上で、匿名による、一方的な、大多数での主張の展開が、集中豪雨的になされることが、炎上するということです。

先に述べて、新潮45の特集「そんなにおかしいか、杉田水脈論文」の事例が正にそうですね。ただし、この場合は

✔ 議論のテーマが非常にセンシティブだった。つまり一歩間違えると、差別意識を助長することになりかねない危険をはらんでいた。

✔ 論文で使用される表現に、不適切と考えられるほどに過激であった。

ことから、主張した個人よりも、このような主張を掲載誌た媒体側が大炎上し、休刊に追い込まれるという大きな事態に発展しました。

本書、「なぜ僕は『炎上』を恐れないのか」では、もちろん後者の「主張展開による炎上」について考察されています。

炎上すると、どうなるのか?

筆者はまだ「炎上」というものを経験していません。従って炎上すると、精神状態や周囲の反応が、どんな風に変わるのか?は、わかりません。

本書では、炎上の経験豊富なイケダハヤトさんが実にわかりやすく、解説してくれています。

炎上した時の気分

以下、わかりやすい例え話を用いた解説がありましたので、抜粋します。

あなたは運悪く、取り引き中のクライアントとトラブルを起こしてしまいました。ミスをしたわけではありません。あなたが正しいと思ってした提言がクライアントの逆鱗に触れ、それが上司に伝わってしまったのです。

上司から『おい、ちょっとこい!」と呼び出されたあなたは、多くの同僚や他部署の人が働くオフィスの真ん中で、『どうしてこうなった!』『なぜそんなことを言った!』と怒鳴られます。しかも、原因の追求だけではなく、『いかにお前がダメな人間か、使えない人間か』という人格攻撃まで行なわれる始末。

説教が終わり意気消沈で机に戻ると、あなたの机には、『もっと勉強しろよWW』『バカ過ぎ』『消えろよ』といった、匿名のメモが大量に置かれている。

憧れている謎の部署のあの先輩も自分をバカにしているのではないか・・・。後輩はぼくをどう思っているのだろう・・・。ああ、噂好きの女子社員たちは、ぼくについて何事かを囁きあっている・・・。自分を攻撃している人は、一体誰なんだ・・・。そもそも自分は、そんなに大きなミスを犯したのか・・・。一体なぜ、こんな目に遭わなければいけないのか・・・。もう会社に行きたくない・・・。

※光文社新書 なぜぼくは「炎上」を恐れないのか イケダハヤト著 p146~147より抜粋

あぁ、実際の職場に例えられているため、異常にリアルなイメージとして脳裏に浮かびますね。そして戦慄します。筆者は絶対に炎上など、経験したくありません。

炎上して周囲の起こること

イケダハヤト氏は、もちろん一定数の人間には嫌われると言っています。しかし、2つある炎上パターンの内「主張展開」で且つ、その主張に誹謗中傷を含まない場合は、現実世界の被害はあまり無いように見受けられました。

最近はWEB上ので炎上をテーマに発信していたブロガーさんが、事件に巻き込まれて亡くなるという事態も発生していますので、あまり無責任なことは言えませんが。

そして、意外なことに炎上には良いこともあるようです。

✔ 出版業界では知らない人がいないほど有名な編集者さんから、声をかけてもらえた

✔ 前々から尊敬していた経営者の方から、応援のメッセージをいただけた

など、炎上し議論を巻き起こすことで、「一流」と言われる人間が、その問題提起をした本人(このばあいはイケダハヤト氏)に注目してくれる、ということです。

まとめ:炎上は悪いことか?

本書を読んだ筆者の率直な感想は、

自分の行動報告による炎上ではない

特定の個人や団体を誹謗中傷するような主張による炎上ではない

✔ 炎上するアカウントが、風評被害に弱い、個人(芸能人など)・法人ではない

のではれば、炎上するのは、そこまで悪いことではないと感じました。

社会の仕組みや、仕事のあり方、生き方などに対する自分の価値観を、個人が自分の主張を発信できる環境が整っているのです。その主張が物議を醸すのは、議論に値する価値ある主張だったということが言えるでしょう。

問題は「炎上したらどうしよう」と恐れているが、いざ「炎上させてやれ」と思っても、自分の主張程度では滅多に炎上しないということです。つまりそこまで注目されるには、ある程度の深い考察や、センスが必要だと言えます。

炎上させることもセンスだとすれば、炎上している人が、だいたい同じ人なのも頷けますね。

以上、筆者は絶対に炎上なんか経験したくないけど、炎上しようと思ってもしないんだろうから、あまり気にする必要はないかなぁ、というお話でした。

■作品;なぜ僕は「炎上」を恐れないのか

■著者;イケダハヤト

■種類;新書

■刊行;2014年2月

■版元;光文社新書

フォローする