伊藤春香(はぁちゅう):「わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか?」を読んで、やりたいこと、と、自分探しの旅、について考える。

「『やりたいこと』『話すこと』があったから、出会いの輪が広がった」

※ポプラ社刊 わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか? 伊藤春香(はあちゅう)著 P95より引用。

精神の蜃気楼。そこに「有る」ようで「無い」もの

こんにちは。読書@toiletです。

読書@toiletの読書日記も兼ねて読んだ本の紹介させていただいてます。

「やりたいこと」があるか、ないか

著者は「はあちゅう」として有名な作家・ブロガーの伊藤春香さん。学生時代に自身が運営するブログが記録的なアクセス数を叩き出し、現在もご活躍ですね。

本作は、彼女が大学生ながら企業スポンサーを獲得して、無料で世界一周を達成するまでのドキュメンタリーとなっています。

内容はライトで非常に読みやすく、休日の1日で読み切れます

タイトルの一文は、本作「なぜタダで70日間世界一周できたのか?」についての回答だと思いました。

やりたいこと

よく考えてみると、あるようで実はない、という人は多いのではないでしょうか。

例えば、学生の場合

✔ 医師になりたい

✔ 弁護士になりたい

✔ プロスポーツ選手になりたい

例えば、社会人の場合

✔ お金持ちになりたい

✔ 起業家になりたい

これらは「なりたい状態」であって、似ていますが「やりたいこと」ではありません。

医師になって何がしたいのか、お金持ちになって何がしたいのか、がやりたいことですね。

例えば、政治家の場合

✔ 憲法9条を改正したい

これは「やりたいこと」です。憲法9条を改正するには総理大臣になるのが成し遂げるために最も近道だから、まずは総理大臣になるわけですね。

このように「やりたいこと」がある、見つけるというのは、ただの願望ではないのでなかなか難しいです。

もちろん、筆者もやりたいことは「あるようでない。。。。」状態です。

そんなことに気付かされる一冊でした。

自分探しの旅

著者も本作の中で書いていますが、長期間の旅行のコンセプトに頻繁に使われる「自分探しの旅」。

このフレーズかっこいいですね。

しかし「自分」とは世界を放浪すれば見つかるものでしょうか?

✔ まだ食べたことのない料理を食べて、ぜひこの料理の魅力を共有したくなり、料理人になる

✔ 行ったことのなかった土地に行き、「自分が暮らすべき場所はここだ」と目覚め、そのまま住み着く

✔ 日本にはない仕事を見つけ、「自分がやりたかったのは、この仕事だ!」と夢中になり、そのまま働く

こんな例は、自分探しで自分を見つけたということになると思います。

つまり、過去の自分の延長線上には決してないであろう経験から、方針を大転換して大いに満足を得ることが出来た=自分が見つかったとなります。

しかし、そうそうこんなことは無いのではないでしょうか?

筆者は、やはり自分を探すには、まず真上を見て次に真下を見るべきと考えます。真上に見えた空の下にいるのが自分であり、真下に見えた地面を踏みしめているのが、やはり自分です。

ちょっと夢がないですが。

WEBで意見するということ

著者は影響力が大きいため、その発言や行動がWEB上でよく物議をかもしています。例えば

✔ 自身の職業を「作家」と名乗る

✔ 過去に受けたハラスメントの告白

✔ ファン=「自分にお金を払ってくれる人」でお金を払ってくれない人はファンと思わない

などで話題になりましたね。

これらについては、様々な意見があると思いますが、Twitterやブログに賛否のコメントがかなりの数ついています。いわゆる炎上という状態です。

筆者はこれらの現象について、やや違和感を覚えます。

ある誰かがWEBで自分の考え方や価値観を発表したとします。この場合、発表者からの働きかけがある、度を超えた危険思想であるケースや、発表する必要があるのか?というそもそも論は除き、放置しておくべきかと。

発表された考え方や価値観は、不特定多数に向けられたものです。議論や討論をする場合は別の場所でやるべきだと考えています。

例えば、

✔ 自身のブログ

✔ 自身のSNS

✔ 知人/友人と居酒屋で

✔ 家族と食卓で

など。

不特定多数に向けて発せられたものに対しては、個別に応じる必要がどこまであるのかと考えてしまいます。

この本を読むなら、こんな人

✔ 積極的な大学生

✔ 割と時間のある大学生

✔ なんとなく日々を送っている勤め人

✔ ブロガー

タダで世界一周旅行をしたい人

※もちろん、上記以外の方が読んでも面白いです。

■作品;「わたしは、なぜタダで70日間 世界一周できたのか?」

■著者;伊藤春香(はあちゅう)

■種類;ドキュメンタリー

■刊行;2009年8月

■版元;ポプラ社

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